『失敗しない壁紙選び』　By中西　2024.07.16

家を新築やリフォームする時に自分好みの空間作りは壁紙選びで決まるといっても過言ではありません。

分譲住宅やマンションは殆どが白壁なのは万人受けするように作られているからです。

どのようなテイストの部屋にしたいのか？

例えば、インダストリアル、ナチュラルモダン、フレンチカントリー、北欧系、アメリカントラディショナル、ヨーロピアンクラッシク　などなど様々なテイストがあります。

テイストが決まっていれば壁紙も選びやすいですが、まったく決まっていないとい方も多くいらっしゃいます。

そんな方には好きなカラーを取り入れるのもよいでしょう。

新築住宅であれば、LDK、主寝室、子供部屋、トイレや洗面所など部屋数も多いので、各部屋ごとに少しだけ個性をもたせた壁紙を選ぶのも楽しい作業です。

挿し色を加えるだけでも

注意しなくてはならない点としては、色があふれ過ぎないようにするということ。

例えば、LDKを例にとって考えてみると、床、テーブルやテレビラックなどの家具、家電品やキッチン、ソファーやカーテンのファブリックなど。

改めて部屋を見渡してみると色々な素材やカラーがありますから喧嘩しないように選ぶことが大事だと思います。

部屋全体ではしつこくなるかな？と心配な場合は一面だけに挿し色を加えるのもよいですし、あえてホワイト系だけれども地柄にすることで個性的になり、ソファーを始め、クッションや絵画のカラーも気にせず選べ、気分や季節に合わせて替えるというのもよいですね。

カフェやホテルのように非日常であれば、大胆で画期的な雰囲気を出すのもよいですが、自宅はあくまでも末永くいる空間ですのでなんといっても飽きないというのが大切です。

とは言っても・・・せっかくなので、個性あふれる空間を演出したいものです。

壁紙メーカー

一般的に壁紙はビニールクロスが中心で大手メーカーは、サンゲツ、リリカラ、ルノン、トキワなどがあり、どちらもHPを持っていてデジタルカタログも充実しています。

しかし、画面上で見るのと実物とでは違いがあり、又昼間の自然光と夜の照明の下での灯、電球色と昼白色でも色の見え方に違いがあります。

気に入った壁紙は、サンプルを取り寄せてみるとよいでしょう。

サンプルはA4版で一般の方でも取り寄せられますが数の制限がありますから、ビルダーさんに頼んで取り寄せてもらうと多くの中から選ぶことが出来ます。

メーカーのショールームを利用することも可能です。

ショールームには全種類の壁紙が90ｃｍ角位の板に貼って展示していますので、より大きなサンプルを見ることが出来ます。ですが、あまりにも膨大な数があり、家の中で見るのと広い空間で見るのでは全く雰囲気がちがうので見れば見るほどわからなくなってしまうかもしれません。

価格について

AAクラスは（ダブルAクラス）と言い、1000番台とも言われ、定価が1,000円／mで色柄物や機能性クロスなど品数が多いのが特徴です。

AAクラスのカタログの中には輸入壁紙や特殊素材の壁紙などの高級品も含まれています。

サンプルの横に必ず価格が記入されていますので注意してみて下さい。

量産クロスはAAクラスのモノより、若干リーズナブルな価格で展開しています。

ですが、AAクロスより粗悪ということではありません。

量産と名の通り、数多く出る商品なので価格が抑えられていると考えると良いでしょう。

ホワイト系が中心で、厚みも程よくあり、下地を拾いにくく、壁紙と壁紙のつなぎ目も目立ちにくい特徴があります。

わざわざ取り寄せなくもサンプルが大きいので見やすいのも特徴です。

サイズについて

一般的なビニールクロスは92ｃｍ幅です。これは日本の家屋は1単位を91ｃｍ（三尺）幅で考えて設計されているものが多い為です。

輸入壁紙は、幅が狭いものが多数です。

リピート柄とは

同じ柄が繰り返される一定の間隔のことで、大きな柄の場合、壁紙どうしのつなぎ目部分の柄を合せる為にリピートのない壁紙に対しより多いが必要になります。カタログにはリピートの表記も書かれています。

実際に壁紙見本帳を開いてみると

約5ｃｍ角に刻まれた実物の壁紙と壁紙を貼った時のイメージがつかみやすいように写真も掲載しています。

同系色のカラーを集めて掲載しているページもあります。

機能性やデザイン別にインデックス別になっています。

エムアンドエー設計工房の壁紙選び打ち合わせ

まずは各社メーカーの見本帳をお渡し、気に入ったものを選んで頂き、サンプルを取り寄せます。

併せて、私なりに感じた、お施主様にあったイメージサンプルも取り寄せます。

サンプルの用意が出来ましたら、部屋別、場所別に打ち合わせしますが、必ず壁に貼って見て頂きます。

壁紙は机の上に於いて上から見るのと壁に貼って眺めるのでは表情が違いますので、トイレや洗面上は近い位置に、リビングは離れた位置で見て頂きデザインの雰囲気を確認して頂きます。

壁紙選びは、ドアの色やキッチンや洗面化粧台などの住設、照明器具のデザインも重要な要素になりますので、プランを確認しながら選んで頂きます。

エムアンドエー設計工房の千葉県我孫子市湖北台体感ショールームの壁紙紹介

カーテンのボーダーペーズリー柄とまったく同じ柄のアイボリー色の壁紙。あまり主張し過ぎないがエレガントでトラディショナルなデザイン。

階段・・・

大きな花柄のイギリス製の輸入紙クロスを奥の壁一面だけ貼って個性的に。アイアンの照明とモールディング（廻り縁）が壁紙を引き立てます。

寝室・・・

中央に廻り縁で見切りを付け、上下2トーンカラーに。

ドレープカーテンは深いグリーン、レースカーテンは若草色の葉っぱ柄で統一感を出し、ブルーのクッションが差し色になっています。

2F打ち合わせルーム・・・

壁は淡いブルーのマットなペンキで仕上げたような壁紙（ペンキクロス）を4面に貼りました。天井はホワイト。

洗面所・・・.

アクセントカラーにブラックが入ったホワイト鏡面仕上げの洗面化粧台に併せ、グレー系のボーダー柄×大柄の壁紙。

パウダールーム・・・.

天井、壁共に淡いピンクでフェミニンに。

ピンク系リースやフラワーアレンジメントでよりピンクを強調。