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敷地内に水勾配を(by堀)
ゴールデンウィークの期間が終わりました。お天気に恵まれ、行楽地も大賑わいだったようですね。私は遠出とまでは行きませんでしたが、久しぶりに友人と会い、一緒にお茶をしてきました。
連休明けは打って変わって、本降りの雨模様。
少し前にブログで豪雨に対する備えについてお話ししましたが、豪雨の時だけでなく、建築物の敷地には雨水の流入が起こらないよう配慮しなくてはなりません。
建築基準法 第19条 第1項には、
建築物の敷地は、これに接する道の境より高くなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。ただし、敷地内の排水に支障がない場合又は建築物の用途により防湿の必要が無い場合においてはこの限りではない。
と書かれています。
敷地が道路より低い、また敷地内やその周辺とで高低差がある、という状況は特に珍しいことではありません。敷地内に雨水が流入しないよう敷地側を高くしたり、また流入しても速やかに排水できるよう側溝や排水口を設けたり、また水たまりができないよう水勾配(みずこうばい:傾斜)を設けたり・・・といったことが必要となります。
駐車場、ポーチ、アプローチ部分など、平坦に見えても大抵は緩く傾斜が付けられています。
水勾配は一般的に、2%~3% といった傾斜となります。
2% とは 「1000㎜水平に移動すると、20㎜ 下がる(もしくは上がる)」という勾配で、見た目やその場に立った感覚ではさほど傾きを感じることはないと思います。
弊社事務所の駐車スペースにも道路に向けて傾斜が設けられており、敷地内に雨水がたまることはありませんが、短時間で大雨が降ると周りの道路にはかなりの雨水が集まってきます(緩い坂道の下方にあたるので)。写真は、以前の大雨の際のものです。
傾斜が無く排水が速やかにできなければ、
・コケや汚れが付きやすくなる。
・滑りやすくなり、冬場は凍結してさらに危険が高まる。
・車が通過する際に水や泥がはねる。
・いつまでも湿気が残る。
など、建物や敷地、住まう人にとって不快な点・衛生的でない面につながりかねません。
住宅だけでなく、駐車場であったり、店舗やアパートの入り口であったり・・・たまに、床の水勾配がうまく取れていないと感じられる箇所も見られますね。
災害に対してだけでなく、普段の生活環境を守るためにも、敷地内の水の流れは設計の段階から考慮する必要があります。
今日も、ブログを見てくださってありがとうございました。