江戸東京たてもの園の紹介2

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前回に引き続き、東京都小金井市にある「江戸東京たてもの園」についてご紹介します。

前回ご紹介したのは、和風建築・商店建築が中心だったセンター・東ゾーン。

変わって今回ご紹介する西ゾーンは、洋風建築も見られます。

<田園調布の家(大川邸)>(旧所在地:大田区田園調布 /建築年:1925)

田園調布の家・寝室

郊外住宅地の一つである田園調布に建てられた、平屋建ての住宅。家族のための居間を中心に食堂・寝室・書斎が配置されています。また当時としては珍しく全室が洋室となっています。

所有者を数回変えながら、平成5年まで使用されていたそうです。

<前川國男邸>(旧所在地:品川区上大崎 /建築年:1942)

日本の近代建築の発展に貢献した建築家・前川國男の自邸として建てられた住宅。

前川國男邸・居間
前川國男邸・居間

外観は切妻屋根の和風、内部は吹き抜けの居間を中心に書斎・寝室を配したシンプルな間取りになっています。

前川國男(まえかわ くにお)・建築家

建築家 ル・コルビュジェおよび、アントニン・レーモンドのもとで学び、その後 日本の近代建築に大きな足跡を残しました。

主な作品はこの自邸の他、東京都美術館(台東区)、国立西洋美術館 新館(台東区)、東京文化会館(台東区)など多数。

<小出邸>(文京区西片 /1925)

大正から昭和にわたって活躍した建築家・堀口捨巳(ほりぐち すてみ)が設計した住宅。

小出邸・茶の間・寝室
小出邸・応接間

瓦葺きの宝形屋根(ほうぎょうやね・頂点から4方へ同じ勾配で屋根が傾斜していく。方形とも)と水平の軒が特徴で、内部は和洋折衷の造りになっています。

<常盤台写真場(ときわだいしゃしんじょう)>(板橋区常盤台 /1937)

戦前からの郊外住宅地、板橋区常盤台に分譲当初の1937年に建てられた写真館。

2階写場の壁・天井にすりガラスの窓を設け、一定の明るさが得られるよう工夫されています。

<三井八郎右衛門邸>(港区西麻布 /主屋:1952、土蔵:1874)

戦前の三井財閥・第11代三井総領家当主、三井八郎右衛門高公氏の第二次世界大戦後の住宅。

三井八郎右衛門邸・食堂
三井八郎右衛門邸・客間

日本各地にあった三井家に関連する施設より部材を集めて建てられており、

客間と食堂部分は1897年頃に建てられた、京都・油小路三井邸の一部。

また、こちらの和室は神奈川県大磯の別邸にあったものが西麻布の邸へ移築されたものです。

<綱島家(農家)>(世田谷区岡本 /江戸時代中期)

江戸時代中期に建てられた農家住宅。

土間と板の間の境、上の写真やや左に見える長方形の柱が大黒柱だそうです。

<吉野家(農家)>(三鷹市野崎 /江戸時代後期)

江戸時代後期に建てられた農家住宅。部屋数が多く、奥の座敷には「付け書院」と呼ばれる造作があるなど、格式もあったことがうかがえます。

<奄美の高倉>(鹿児島県大島郡宇検村 /江戸時代末期頃)

奄美大島にあった高床式の倉庫です。

湿気やネズミから穀物を守るために、建物全体を地面から高く上げており、屋根の部分が倉庫になっています。このような高床式の建物は、高温多湿の地域に発達したもので、ほかに東京・八丈島などにもみられるそうです。

<デ・ラランデ邸>(新宿区信濃町 /1910年頃)

元は、明治時代の気象学者・物理学者である北尾次郎が自邸として設計したと伝えられる木造平屋建て・瓦葺きの洋館でしたが、1910年(明治43年)頃、ドイツ人建築家 ゲオルグ・デ・ラランデにより3階建てとして大規模に増築、1階部分も大きく改造されました。

デ・ラランデによる大規模な増築が行われたころの姿に復元し、室内はデ・ラランデが住んでいた大正時代初期頃を想定して復元されています。

現在、内部の見学もできる他、1階の一部がカフェとして使われています。

以上、駆け足ではありますが、江戸東京たてもの園内の建築物をご紹介させていただきました。

都電7500形
皇居正門石橋飾電燈
ボンネットバス

園内には建築物のほか、様々な時代の建造物などが屋外に展示されています。

※ちなみに見学当時、「伊達家の門」および「八王子仙人同心組頭の家」の2棟は修繕工事の最中であり、見学休止となっていました。また、現在は「三井八郎右衛門邸」も修繕工事中となっています。

見学当日は天気が良く、どの建物も入り口や窓を大きくられ、開放感がある中で気持ちよく見学できた一方で、次第に風が強くなり、室内に枯れ葉などが舞い込むこともしばしば。

職員の人数もそれなりに多いだろうと思われますが、多数の人が見学に訪れる施設(しかも敷地は広大・建物は多数あり貴重なもの)を清掃したり修繕したり、良好な状態を保つことにどれだけの配慮や手間が必要か・・・。

また江戸東京たてもの園では、野外博物館ならではの対応もあり、広大で自然豊かな敷地内(面積は7ヘクタール)では虫だけでなくハクビシンやアライグマなどの小動物も建造物の汚損・破損が引き起こされる要因になるとのことで、その生息状況も調査されているそうです。

歴史的・文化的に価値のある建築を訪れるたびに思いますが、これらが保全されつつ公開もされている、ということがありがたいことだと思います。

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