エムアンドエー設計工房の変遷について その3 by宮崎

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ここの所また関東近辺での地震が増えてきました。今年に入り‘柏市、我孫子市の耐震診断士’という事もあり、耐震診断から改修というリノベーション依頼を多く受けるようになっています。

不安のある方は是非ご相談ください。補助金を活用する事で少しでも負担軽減も可能です。

前回の続きです。

「夏はエアコン1台での冷房、冬は電気蓄熱式暖房機1台」での高気密高断熱住宅は2008年から2016年まで続く事となりましたが、東日本大震災を受けて2016年以降の東京電力の深夜電気の時間帯変更(現在では6時間)によって8時間掛けて耐熱煉瓦に蓄熱する電気式蓄熱暖房機が深夜料金時間帯で収まらず、また料金値上げも伴い光熱費の重荷になり省エネ住宅として難しくなってきた事で新しい省エネ住宅の形を考える事になりました。

電気式蓄熱暖房機 イメージ

とはいえ電気式蓄熱暖房機の暖かさは「まるで小春日和のようなほんわかした暖かさ」でとても好評でしたし、高気密高断熱のおかげで、床を開口して基礎の置くというオリジナルな発想で1階の床も暖まり、家にたった1台置くだけで家中の暖房を賄っていただけに使えなくなるのが残念でした。

<小さな熱源で家中を快適にする高気密高断熱住宅>

その構想は「小さな熱源で家中を快適にする」という高気密高断熱住宅の基本である省エネ住宅を創るという原点に立ち戻り、暖冷房機器での最も省エネルギーな家庭用エアコンを1台で家中を快適な空間にするというもので、そのためには更なる断熱と気密が必要となります。

目次

まず、断熱材

既に‘アキレス外張り断熱’2005年から採用していましたが、この少し前から進化した‘アキレスQ1ボード’を採用しウレタンの進化とアルミ箔の表面材による遮熱が高まった事で、特に夏の壁だけでなく、屋根の内側(小屋裏)の温度が劇的に下がり快適性を増しました。

外張り断熱
アキレスQ1ボード

さらに屋根は外張り断熱だけでなく、屋根面の内側から充填断熱材(高性能グラスウール)も入れる事での「屋根W断熱」を全棟での標準とします。

屋根充填断熱 高性能グラスウール
エムアンドエー設計工房 屋根W断熱

さらに近年では国による普及、促進しているZEH住宅(ゼッチ住宅、ゼロエネルギーハウス)に対応し、壁の断熱も外張り断熱+充填断熱として外皮平均熱貫流率(UA値0.3以下)を実現。また長期優良住宅での断熱等級5(UA値0.6以下)、そして一次エネルギー消費量等級6(BEI:0.8以下)も簡単にクリアしています。

そして気密

高気密高断熱住宅という限り、気密はとても重要です。いくら断熱しても漏気していては暖冷房の熱が出たり、入ったりする事でエネルギーロスをしてしまいますよね。ですので断熱以上に高気密というのは需要なんです。

今ではどこの会社でも高気密といっていますが、どのくらいの数値を高気密というのか?というと私たちの勉強グループでは当時0.7c㎡/㎡以下と考えていましたが、現在では0.5 c㎡/㎡以下を高気密住宅と考えています。

家を建てる、または買う場合には住宅会社にお尋ねくださいね。

ところが今でも気密測定を行っている住宅会社は多くありません。理由は様々ですが・・・・

全棟気密測定

弊社では、‘全棟気密測定’を行っていますし、出来る限りお施主様立ち合いの元で測定し、報告書を提出しています。つまり、ごまかしは無いという事ですし、自信の表れでもあります。

高気密高断熱住宅 C値=0.2c㎡/㎡

私たちは、既に多くの住宅で漏気する箇所や場所は経験済みという事で、実際に施工する大工も理解をしている事から中間計測で0.5c㎡以下は確実に出しています。現在では0.2c㎡前後の高気密住宅で、床面積1㎡あたり0.45cm×0.45cmの隙間しかないという超がつくほどの高気密を実現していますので、エネルギーロスはほとんどありません。

そして忘れてならないのがエネルギーロスの多い外部開口部

外部開口部とは窓や玄関ドアを指します。

遮熱高断熱ペアガラス樹脂サッシ

元々、輸入住宅に携わっていた私は熱伝導率が高い日本のアルミサッシに疑問を抱いていた事から、施工1号物件ではアメリカから遮熱高断熱ペアガラス樹脂サッシを輸入しました。当時の日本ではシャノン(現在のエクセルシャノン)という会社が細々と樹脂サッシを作っていましたが、当時ではあまり普及していなく、また高額でもあり二の足を踏んでいたのですが、ひょんなことからルートが開け比較的に安価で購入出来るようになりました。

それが2005年ですから、エクセルシャノンの遮熱高断熱ペアガラス樹脂サッシとはもう20年の付き合いになり、今ではガラスはトリプルガラス(3枚ガラス)の時代です。

遮熱高断熱トリプルガラス樹脂サッシ

樹脂サッシでは、リクシルやYKKなどの大御所も追随するも気密性能が良いエクセルシャノンが手放せません。

室内環境の良し悪しの約50%は窓性能によるものです。施工会社(特に建売住宅)のコストや扱いやすさで選ぶ時代はもう終わりを告げなければなりません。

最後に換気

換気については基準法改正(平成12年シックハウス法)以前の20年以上前から取り組んでいました。

気密住宅で比較的温暖な関東地域という事やコスト、そしてメンテナンスの容易さから自然給気+機械排気の第3種換気を採用していました。

第三種換気

この換気での問題点は外気をそのまま取り入れるので、外気温と湿度に室内が影響を受けるという事です。

現在の弊社の住宅では、除湿機を装備して冷暖房設備と絡めていますが、今後は交換効率のよくなった全熱交換型の第一種換気も同時に採用していきます。

現在の新しい、換気+冷暖房設備は更なる進化をしてゆきます。

気密+断熱+換気の3つが揃って初めて‘高気密高断熱住宅’といい、省エネルギー住宅となります

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