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「残クレ」でマイホーム?
今年になっても都内のマンション価格は1億円を超えている状況化。こと住宅に関しても戸建て注文建築は減少の一途を辿っています。
原因は人材不足よりも実はありとあらゆる原材料や資材の高騰にあり、総建築費ではコロナ前から比べると140%前後となっています。多くの原材料を輸入に頼っている日本ですから行き過ぎた円安による物価高は最悪です。これでは確かに家を持ちたくても注文建築は無理!と考える方が多くなるはずです。
またも無駄な選挙が始まりますが、国も場当たり的な物価対策ではなく、根本を何とかしてほしいものです。
さて、国土交通省は残価設定型と呼ぶ新たな住宅ローンの普及を後押しするようです。
これは死亡時などに売却する前提で毎月の返済額を抑える仕組みを使い、住宅価格が高騰する状況でもマイホームに手が届くようにするとの事で、住宅金融支援機構が新たな金融機関向けの保険商品に追加します。
この商品が「残クレ」(残価設定型クレジット)と呼ばれるもので、車やスマホを買う際に支払額を抑える手法として一般的です。将来の売却を前提に売却想定額「残価」を決め、この分は返済不要にする。借り主は残価を除く分のみを分割で返す。金利は残価を含む借入総額にかかるというもの。
住宅ローンの場合、借り主の死亡時や住み替え時に金融機関が住宅を売却して残価を回収します。借り主が残価分を払えば完済でき、住宅は担保から外れる。残価と時価に大きな差がある場合などは借り主が売却して完済する選択肢もありますが、金融機関には家屋の老朽化などで数十年後の価値が残価を下回るリスクがある。
機構の保険によって回収額が残価を下回っても金融機関の損失を補償できるようにするわけです。
国交省は2025年度の補正予算案に機構への出資金14.5億円を計上した。早ければ25年度内にも金融機関が新たなローンを提供できるようにします。固定金利型の住宅ローン「フラット35」の子育て世帯向け金利優遇を変動からの借り換えにも適用する措置も1億円を盛り込みました。
残価設定型の返済は70歳までと定め、以降は残価への利息のみを支払う。対象住宅は良好な状態で住み続けられる性能を備えた長期優良住宅に対象を限る案が出ています。
要件としては、所有者に定期的な維持管理も求める案が出ていますが、詳細は今後発表されるようです。
住宅金融支援機構は高齢者向けに自宅を担保に生活資金などを貸し、死亡後に売却するリバースモーゲージを民間金融機関と提供していて、残価設定型も似た仕組みですが、借り主の年齢などは問わず、20代や30代でも活用できる点が異なります。
このような新たな住宅ローンの普及を促す背景には、最初にも書いた住宅価格の高騰と借入金額の増加があります。
大手住宅メーカーなどでつくる住宅生産団体連合会の調査によると住宅取得時の借入金の平均は00年度の2629万円から23年度は5859万円と2倍超に増えています。また借入金の年収比も00年度の2.9倍から23年度は5.1倍まで上がった。
既に50年ローンなどで返済額を抑える動きがあるものの、退職時期を考えると年数の長期化は限界があります。50年ローンは20代なら可能性はありますが、30代には以降には現実的ではありません。なので国は建築費や人件費の高騰が続く状況で支払額を抑えられる残価設定型にニーズがあるとみていますが、退職後もローン返済が続き、自宅を売却して資金を調達する例も増えています。国の思惑としては残価設定型を採用する事で高齢期の負担を減らし「ついのすみか」を追われる事態を防ぐ効果も期待する。とあります。
残クレは自動車ローンとして人気があるようですが、人気車種は中古価格も高くなると見込まれ、残価が高めに設定されます。車であれば買い取りよりも月々の支払額を減らすことができ、手が届きにくい高級車も購入しやすいという利点もありますが、果たして利用価値の全く違う住宅に通用するのか?甚だ疑問です















